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『僕のニューヨークライフ』

配給:日活
オフィシャルサイト:http://www.ny-life.jp/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
ウディ・アレン
ジェイソン・ビッグス
クリスティーナ・リッチ
ダニー・デヴィート
ストッカード・チャニング
ジミー・ファロン
監督、脚本:ウディ・アレン
製作:レティ・アロンソン
撮影監督:ダリウス・コンジ
編集:アリサ・レプセルター
美術監督:サント・ロカスト
衣装デザイン:
  ローラ・ジーン・シャノン

2003/アメリカ/カラー/
シネマスコープ/ドルビーデジタル
/1時間52分


イントロダクション
「これが見納めのNY!?ウディ・アレンがNYを舞台に送るロマンチックな恋、SEX、ジャズ、とんでもない出来事、辛辣な笑いに満ちた彼らしい作品がやっと公開」
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 毎年1作というペースを守りながら、監督作品を届けてくれているウディ・アレンだが、昨年(2006)はちょっとした変化があった。1年に2作が公開されたのだ。但し、これはたまたま作品の配給が滞ってしまった日本の話。ウディ・アレンは1年に1作というペースを守りながら、作品を発表し続けている。最新作であるロンドンを舞台とした新作『Match  Point』の評判の良さも伝わっているのだが、今年も日本ではその『Match Point』と、ここで紹介する作品『僕のニューヨークライフ』という2本のウディ・アレンの監督作が楽しめることになりそうだ。
 『僕のニューヨークライフ』はそのタイトル通り、ウディ・アレンならではのニューヨークを舞台とした作品である。この作品が欧米で公開されたのは昨年に日本で公開され、ヒットした『さよなら、さよならハリウッド』と『メリンダとメリンダ』の間にあたる2003年。ファンからすれば、やっと公開なのねという作品である。欧米での最新作に当たる『Match Point』はロンドンを舞台にしていると書いたが、実はウディ・アレン自身がニューヨークを飛び出し、ロンドンへとその拠点を移している。ここ何年かは、ヨーロッパは昔のハリウッド映画も定期的に上映されていて素晴らしいという発言やほとんど顔を出すことがなかったヨーロッパの映画祭に登場するなど、ちょっとヨーロッパ贔屓的だったウディ・アレンだが、それもこれも拠点を移すためのプロポーズであったのか、その後のアメリカの情勢が拠点を移すことを決意させたのかは分からない。ただ、ここ数年でのニューヨークの街並み、雰囲気の変化は相当に応えたのではないだろうかということだけは想像できる。ウディ・アレンの映画を観るとニューヨークの街並みは庶民的だなと感じることがあると思うが、それはすでに昔の話。株と住宅のバブルにより、そういった部分はほとんど消えつつあるのだ。人間やメディアは残っていても自分が愛し(実際に今でも愛しているはずだ)、描いてきたニューヨークの街並みが大きく変貌していくことはウディ・アレンにとって映画を撮影する部分で相当なもどかしさがあったのではないだろうか(今のハリウッドの映画製作システムにも疑問を持っていただろうが)。
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  さて、この『僕のニューヨークライフ』はそんなウディ・アレンがニューヨークを舞台に撮影したものとしては見納めとなるかもしれない作品である(先にも書いたが、公開時期が前後しているので実際は『メリンダとメリンダ』が最後かもしれないものになる)。物語の主人公は『アメリカン・パイ』のジェイソン・ビッグス演じる売り出し中のコメディ作家である男。共演は『モンスター』、『私は「うつ依存症」の女』(この作品ではジェイソン・ビッグスと共演)のクリスティーナ・リッチ演じる女優を目指しているその彼女、ダニー・デヴィート演じる若い男のマネージャー、そしてウディ・アレン演じる教師で生計を立てるベテランのコメディ作家などである。物語は若いコメディ作家がベテランのコメディ作家に様々な悩みを打ち明けることと、それが起こすとんでもない顛末を描くことで進んでいく。その悩みはセックスをさせてくれなくなった彼女のこと、能力がないけど、自分しか支えがいないから捨てきれないマネージャーのこと、実はコメディ作家ではなくシリアスな小説家を目指したいことなど多岐にわたる。一方、ベテランのコメディ作家は親切で神経質で気が弱そうなんだけど頑固で暴走気味の面を持っている。ユダヤ人が差別されているという自説を語らせたら留まることを知らない。SEXの悩み(&浮気)、とんでもない状況に巻き込まれていくこと、ユダヤ人的ジョークなどこの作品は今までのウディ・アレンが得意としたものに包まれているわけである。もちろん、ちょっとロマンチックな恋のシーンもある。ウディ・アレンのファンが観れば、大満足とは行かずとも満足というレベルを感じさせてくれる作品である。
  この作品のタッチが今までと少し変わっているのは画面のサイズがスタンダードではなく、ワイドへとなっていることだろう。これは分割で画面を使うシーンことがあるためだったのだろうが、きっとニューヨークの街へのこだわりもあったのではないだろうか。この作品は室内セットはもちろん、屋外での撮影シーンも多いのだ。そこに出てくるニューヨークはセントラルパーク、ヴィレッジの辺り、クラシックな映画をかける映画館、イースト・リバー沿いなど今までの彼の作品ではおなじみのニューヨークの姿である。そこにはよりファッショナブルになったニューヨークの街並みは登場してこない。これが彼のニューヨークへのこだわりなのだろう。彼の作品ではおなじみのジャズもダイナ・ワシントン、ビリー・ホリデーとふんだんに使用されている。若きコメディアンと彼女が意気投合するきっかけがビリー・ホリデーで、彼が中古レコード屋でエラ・フィッツジェラルドがコール・ポーターの曲を歌ったレコード!!(ふたりのこだわりはレコードなのだ)をプレゼントするシーンや、ダイアナ・クラールのライブに顔を出すシーンもあるし、サルトルやドストエフスキーがダシに使われるシーンもある。小道具もウディ・アレンらしいこだわりに満ちているのだ。
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  考えようでは、この作品はニューヨークという都市に限界を感じていたウディ・アレンの置手紙でもあるのかもしれない。だからこそ、彼の愛した色が残るニューヨークがこの作品には満ちているのだろう。その他にも嫌味を含めてそういった部分を感じ取れる。考えてみれば、庶民は住めなくなるし、著名なライブハウスも潰れ、ジャズという色もなくなっているこの街をウディ・アレンが捨てて、ヨーロッパ(ロンドン)へ行ったことは仕方のないことで、その彼がその地で久々の傑作という作品を生み出したのも必然という気がする。この作品を観ると、どうしてもそういったことも考えてしまうのだ。
  ここ何作かのウディ・アレンの作品はどこかで観たような過去の作品を感じてしまう部分もあるのだが、それでも作品はジェイソン・ビッグス(やはりウディ・アレン的なんだが)、クリスティーナ・リッチの良さがあるし、ファンなら十二分に楽しめるはずなので観るべきだろう(彼をよく知らないファンはここから過去の傑作に入っていくのも手だろう)。ぜひ、劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「売る出し中の若手コメディ作家のジェフリーはベテランコメディ作家のドーベルに色々と相談をするが」
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 ジェフリー・フォークは若手のコメディ作家。恋人で女優を目指すアマンダと一緒に暮らしている。でも、ジェフリーには様々な悩みがある。例えば、恋人とのセックスレスな関係、有能とはいえないマネージャーのことだ。そういう悩みを相談するのは、教師をやりながら生計を立てているコメディ作家のドーベルだ。ドーベルの笑いのセンス、性格共にはちょっとぶっ飛んでいるが、ジェフリーは彼に魅了され、師匠と仰ぐようになる。しかし、そのアドバイスに従うことで更なるトラブルが巻き起こる。
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