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自分が呼吸をして、いまここに立っていることが何だかうれしくなる
至極のアンソロジー。
世界はときどき美しい
3月31日(土)よりユーロスペースにて上演(全国順次公開)

監督・脚本│御法川 修 Minorikawa Osamu
撮   影│芦澤明子 Akiko Ashizawa
主 題 歌│鈴木慶江 Suzuki Norie
Cast
●第一章●「世界はときどき美しい」
     ……(野枝)松田美由紀
●第二章●「バーフライ」
     ……(蠅男)柄本 明ほか
●第三章●「彼女の好きな孤独」
     ……(まゆみ)片山 瞳・(邦郎)瀬川 亮
●第四章●「スナフキン リバティ」
     ……(柊一)松田龍平・(朋子)浅見れいな
●第五章●「生きるためのいくつかの理由」
     ……(花乃子)市川美日子ほか
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『世界はときどき美しい』
このタイトルはフランスの詩人、ジャック・ブレヴェールの詩篇『われらの父よ』から取られたもの。

 第19回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」正式出品されたこの作品の監督は、本作品が初の劇場映画作となる御法川修。撮影は、大学在学中から8mm映画制作に携わり、今作品も全編8mm撮影という異例の手法で挑んだ芦澤明子。エンディングテーマ「月に寄せる歌」はオペラ歌手・鈴木慶江によるもの。その歌声は映画の余韻を心地よく包みます。

 全篇を通して感じられる、「何か」への暖かく慈しみのまなざし。「何か」……電車の線路沿いに咲く雑草、インドの寺院のレリーフだったり、宇宙、また自分のうちの窓にある鉢植えだったり。それらを愛し、慈しむことで自分の存在を認めている登場人物たち。

 5人それぞれのありふれた日常が、本人の口から語られるアンソロジーは、これといったクライマックスがあるわけでないけれど、その意味のとおりまるで花びらのように、5つのお話すべてで、観た人の心に花を咲かせる。 その花は、贅沢なバラでも芳香を誇る百合でもない。野辺に咲く花。でもその野辺の花を慈しみたくなる至極の作品。 それぞれ少しだけそのストーリーを紹介。

第一章「世界はときどき美しい」Life can be so beautiful

 人は誰しも老いて、やがては死んでいく。年を重ねるほど、やっかいなことを色々かかえているけれど、それは生きてきたってことだと思う。
38歳のヌードが美しいかと言われたら、そうでないかもしれないけれど、体は生きてきた証だと、静かに受け入れる野枝。
絵画教室でヌードモデルをしている。モデルというシゴトは何かを作り出しているわけではない。けれど、野枝はカフェに飾ってある自分がモデルになった絵を見て、絵を褒めたときに画家が自分に投げかけてくれた言葉を思い出す。
「あなたが描かせたんですよ。」
(c)2006「世界はときどき美しい」製作委員会

第二章「バーフライ」 Bar fly

 大阪の盛り場で、くる日もくる日も路上稼業で日銭を稼いでは、酒場で飲み歩く中年の男(柄本 明)。
酒場にたかる男の様子を人は喩えて蠅男と呼ぶ。そんな蠅男の酒に飲まれる日々を綴る5篇中唯一のモノクロ作品。
 まるでスタンダード・ジャズのレコードのジャケットのような深い影の中で酒を飲む男のいなたい存在感。バーテンの削る丸い氷がグラスの中でキラキラ光る様子。男は酒を飲む。酒、酒、また酒。遠くのジャズの音。そんな映像の中でなぜか彼を憎めないフシギな作品。
バーフライ
(c)2006「世界はときどき美しい」製作委員会

第三章「彼女の好きな孤独」Her favorite solitude

恋人と2人のベッドの中。ちぐはぐな2人の会話。
言葉だけでは、お互いがここにいるということが希薄な真夜中。
 まゆみ(片山 瞳)は、そのベッドの中でいろんなことに頭をめぐらす。インドの古い寺院のレリーフ、哲学者の言葉。自分の存在よりもどこかで見たインドの寺院の古い石の彫り物の方がはるかに生きているように思えるな、とぼんやり考える。
 傍らで邦郎は、まゆみのおなかがきゅるると鳴る音に目を輝かす。生きているってことを感じている。
彼女の好きな孤独
(c)2006「世界はときどき美しい」製作委員会

第四章「スナフキン リバティ」Snusmumrik liberty

自由気ままを愛する、天文台で働く青年・柊一(松田龍平)。そんな柊一を理解し暖かく見守りつつも、どこか頼りなくて不安を抱える柊一の彼女・朋子(浅見れいな)。朋子のお腹には新しい命が宿ってる。避妊にしくじってしまってこの世に生まれようとしている命。心の準備のなかった柊一には、まだ父親になる実感がわかないのだが……。
スナフキン リバティ
(c)2006「世界はときどき美しい」製作委員会

第五章「生きるためのいくつかの理由」Reasons to live

 旅行代理店で働く花乃子(市川美日子)。父の墓参りに母・兄と揃って出かけ、今は母がひとりで住んでいる実家に立ち寄ったある日のこと。
まだ残っている幼いころ使っていた品々を手にとるうちに、走馬灯のようにあたまの中によみがえってくる懐かしい昔の思い出たち……1人で住む母を思いやる。
 実は母のことを何も知らない自分。なぜ私に「花乃子」という名前をつけたのだろう??人と同じように、自分が大切にとっておいたもの、捨てられないもの……いろんなものにそれぞれ名前がある。何気ない当たり前のように自分の周りにあるものたちを大切にしたいと花乃子は思うのだった。
彼女の好きな孤独
(c)2006「世界はときどき美しい」製作委員会

作品データ:
オフィシャルサイト*「世界はときどき美しい」
日本映画│カラー&モノクロ│35mm│スタンダード・サイズ│70分│
配給:ユナイテッド エンタテインメント
copyright 2006「世界はときどき美しい」製作委員会
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