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■電気羊プロフィール
アニメーター、編集者を経て現在はフリーライター兼翻訳者のハシクレをしている。好きな映画は「ブレードランナー」、好きな役者はコリン・ファースと嵐寛寿郎。だんなについて、目下カリフォルニア州サンタクルーズに滞在中。せっかくなんで、コミュニティ・カレッジに通いつつ、映画三昧している。この度3年越しの夢が叶い、コリン・ファース主演作「フィーバー・ピッチ」で字幕翻訳家デビュー! 趣味はスキューバダイビングとビリヤード(どっちも超ヘタ)。日本から連れてきた耳垂れウサギを飼っている。


■過去記事一覧



写真01
「Mr.インクレディブル」ポスター

写真02
「ポーラ・エクスプレス」劇場ポップ

写真03
「スポンジボブ」キャンペーンポスター

写真04
「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」ポスター

現在日本は「ハウルの動く城」公開に湧いているようですね! 感謝祭シーズンを迎えたアメリカでも、ファミリー向けのアニメ映画が花盛り。「ハウル」を超える作品はあるかな!? 第9回はアニメ特集+2本。

☆「Mr.インクレディブル」THE INCREDIBLES

『アイアン・ジャイアント』のブラッド・バード監督を迎えたピクサー映画最新作は、ピクサーの長編としては初めて人間たちを主人公(いわれてみれば…)に据えたSFアクション・コメディ。人間といっても怪力男とか、体がゴムみたいに伸び縮みするスーパーヒーローなんですけどね。

「ニモ」を超えるなんて不可能だと思ってたのに、あっさり成し遂げてしまった彼らに脱帽です。監督のカラーでしょうか、冒頭で、訴訟社会・アメリカを皮肉るという批評精神もめずらしく盛り込まれているし、「ちょっとそれは…」とひっかかる箇所(「ニモ」だったらトイレに魚を流しちゃうとか、魚が主人公のために漁師が悪役になってしまうとか)もなく、手放しで心から楽しめて、今までで一番好きです。

時代設定は、60年代後半か70年代初頭あたり。「アイアン・ジャイアント」しかり、「モンスターズ・インク」しかり、「スチームボーイ」や「スカイキャプテン」しかり、年代物を最新テクノロジーのCGでやると、文字通りレトロフューチャーな味わいが出ていいですね。もっとも、5,60年代が人気なのはアニメに限ったことではありませんが……(「オースティン・パワーズ」あたりが火付け役?)。さるとびエッちゃんみたいな(古?い)コスチューム・デザイナー、エドナが案外人気を呼んでいます。主人公の官僚的な上司がイッセー尾形に見えてしかたなかったのは、きっとわたしだけですね。アメリカだし。

おまけ短編の”Boundin’”も、ちょー好きです。まさかJackalope(シカウサギ)を出してくるとは! ピョン、ピョン。

「Mr.インクレディブル」公式サイト

☆「ポーラー・エクスプレス」The Polar Express

「急行『北極号』」という絵本 を、ロバート・ゼメキス&トム・ハンクスコンビが、最新のCG技術を駆使して絵のタッチもそのままに映画化。“パフォーマンス・キャプチャー”という新技術を使い、トム・ハンクスが主人公の男の子を含め、ひとり5役を演じているというのだから驚きです。この技術を使えば「サスケ」や「ワタリ」(古?い)の実写映画化も可能だね!? 

映像は素晴らしく美しいし、トム・ハンクスは「ビッグ」でも巧みな子ども演技を見せてくれてましたが、「でもこの男の子、元はトム・ハンクスなんだよなあ」とか思っちゃうと、ちょっと気色悪いです。いまさら、男性が女性を演じていたシェイクスピア時代に戻るような真似をしなくてもいいと思うのですが……。そのくせ、時々動きがぎこちなく見えるのはなぜなのでしょう。“ロンリー・ボーイ”って、はじめ右腕が利かないのかと思ってしまいました。

予告編では「やり過ぎ?」と思われたココアのミュージカル・シーンが、実は一番面白かったです。切符が飛んでっちゃうところも 美しいですよね。 個人的には、こういう作品にまで 派手なアクション・シーンを持ちこんで欲しくないと思うのですが、子どもにはその方が受けるのかなあ? ロジャー・エバートは、「クリスマスの定番になる傑作」と絶賛していますが、興行成績では、1週早く公開された「Mr.インクレディブル」に大きく水をあけられた感じです。でもとってもきれいだから、劇場で観て損はないと思います。

「ポーラー・エクスプレス」

☆”The SpongeBob SquarePants Movie”

こっちでは子どもに大・大・大人気のTVアニメ、「スポンジボブ」が満を持してスクリーンに登場! 「Uボート」&「レッド・オクトーバーを追え!」のパロディ予告編からずっと心待ちにしていましたよ?(^_^)。

それなのに、ああそれなのに、なんてこと! 不覚にも寝てしまいました。だって、大人も引きつけて止まないあの一種独特の、不条理なまでにカラカラに渇ききった(海の底なのに)ユーモアが足りないんだもの。普通のお子様向けアニメじゃん。海の王様の声を、クランシー・ブラウンが当ててるのは渋い人選ですけどね。あと、「ベイウォッチ」のデヴィッド・ハッセルホフが実写で出てるのですが、そこだけ父兄狙い? ヴォーカルがニュー・オーダー並みにヘナチョコなFlaming Lipsによるパトリック(ヒトデキャラ)の歌が、かわいくてよかったです(公式サイトでフルバージョン聴けます)。

映画は「バーガーキング」とタイアップしていて、各店舗の屋根にはでっかいスポンジボブのバルーン人形が座ってます。CNNによると、盗難が多発してるとか(^_^;)。バーガー+2ドルぐらいで売ってるスポンジボブの腕時計が欲しかったのですが、既に売り切れでした。さすがの大人気。

”The SpongeBob SquarePants Movie”公式サイト(英語版)

今年度のアカデミー賞アニメ部門は、候補作選びから激戦になりそうですね。「シュレック2」か「「Mr.インクレディブル」が本命かな。押井監督の「イノセンス」、この2作と比べても遜色ない力作だと思いますが、候補作に選ばれることはないでしょう。わたしのイチオシ「Teacher’s Pet」に至っては、「おとといきやがれ」って感じですかね(T_T)。

☆「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」BRIDGET JONES: THE EDGE OF REASON

コリン・ファースの、もといレネー・ゼルウィガーの人気作「BJD」が帰って来ました! 前作でめでたく結ばれたブリジットとコリン、もといダーシーのアツアツカップルぶりから、映画は幕を開けます。もちろんそれだけじゃ映画が進まないので、誤解が元で別れたりとか、タイに行ったりとか、ちゃらんぽらん男ダニエル(ヒュー・グラント)が再びちょっかいを出して来たりとかするのですが、どれもちょっと苦しい展開かも。前作から新しいところが何もないのですが、「そのままの君が好き」と相手に全肯定されてしまったヒロインを、成長させたり性格を改善させたりはできないので 、しかたありません。ここはひとつ、製作者側からの、前作を支持してくれたファンたちへのプレゼントだと思って素直に楽しむのがいいでしょう。レネーちゃんは1作目より輪をかけてかわいいし、コリンは申し分なく素敵だしね!

「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」公式サイト

☆「レイ」Ray

今年6月に他界した、レイ・チャールズの伝記映画です。「モハメド・アリ かけがえのない日々」、「ラ・バンバ」など、伝記物を数本手がけてきたテイラー・ハックフォード監督、「コラテラル」の好演も記憶に新しい(観てないけど)ジェイミー・フォックスがレイ役に挑みます。

革新的なミュージシャンとしての正の側面と、女性問題やドラッグ中毒などの負の側面の両方を持つ人間・レイの心象に迫る鍵として、女手ひとつでレイを育て上げた真の強い母親と、幼くしてレイの目の前で溺死した弟のトラウマを大きくクローズアップしています。

レイ・チャールズと言われて思いつくのが「ブルース・ブラザース」と「いとしのエリー」ぐらいという、筆者の無知のせいでしょうか、あまりピンと来ませんでした。でも、評価はとても高く、特にジェイミー・フォックスはアカデミー賞候補確実視されてます。先日「アクターズ・スタジオ」に彼が出ていたのですが、一時ピアニストを目指したほど、ピアノの腕は確かで、劇中、一部自分で歌ってます。盲目のレイを演じるため、セットでは目をのり付けされちゃって、すごく嫌だったみたいです。生前レイがセットに訪れて、2人でピアノを弾いたり、その時に言った台詞を映画で利用したりしたエピソードも語ってくれました。亡くなる前、ちゃんと本作を通しで「観て」いるそうです。「アクターズ・スタジオ」出演の10日前に、親代わりに育ててくれたおばあさんが亡くなったことにホストが触れると、フォックスは言葉に詰まってしばらく涙をこらえていました。レイに通じる境遇だったのも、あの真摯な演技の助けになったのかもしれません。

「レイ」公式サイト

ぢゃ、また。
(Nov. 30/2004)
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